application/pdf通商司は、明治新政府の貿易政策を所管する官庁一機関として明治二年に設置され、その後、産業育成、金融など広範な政策領域を担った。その政策展開は、通商会社・為替会社の設立を通じて、会社・銀行という近代資本主義に不可欠な経済単位の創出を目指す取組でもあった。しかしながら、政策は早期に隘路に陥り、短命に終わった。この失敗の要因としては、政策に内在するいくつかの要因とともに、外国からの強い抗議の圧力があったことが指摘されている。 通商司政策に対する「外圧」の記録は、主に新潟及び大阪におけるこの政策の展開に関して残されている。すでに新潟におけるこの政策の経緯を考察している筆者は、本稿において、日本及びイギリスの外交文書を中心に据えて、大阪での経緯を改めて把握した。そして、その把握を通じて、通商司政策と「外圧」との関係を総体として考察した。 大阪における経緯に関しては、先行研究の認識とは異なり、着手後の早い段階で、政策へのイギリスからの強い抗議が招来されていた、ということが判明した。政策を立案した明治政府内の急進派は、本来、経済の早急な近代化を希求したのだが、「大阪商社規則」に表出されていたのは、近世以来の特定商人の排他的結合(株仲間)との妥協を図った政策枠組みであった。イギリスは、急進派が標榜する政策理念自体は是としたが、その妥協を厳しく糾弾した。政府主導による巨大な貿易独占の試みではないか、として外圧を加えた。 やがて新潟・大阪の両地における動きが合流し、通商司は外交問題化し、これに政府内の路線対立が密接に絡まった。そのなかで、通商司は推進体制を弛緩させ、次第に力を失っていった。 通商司政策をめぐっては、未成熟な前提条件のなかで経済の近代化と対外自立に取り...
京都府立医科大学附属北部医療センター眼科京都府立医科大学組織バンク/ アイバンクDepartment of ophthalmology, North Medical Center Kyoto Pref...
本稿は、2010年5月7日ロンドン大学東洋アフリカ学院(School of Oriental and African Studies) での講演のために準備されたテクストに若干筆を加え、論文として仕上...
著者は中国法制史を研究している際に、明治期に中国法制史を研究した『世界最古の刑法』と、その著者である田能村梅士なる人物を発見し、彼について調査している。今回はその調査の一環として、川柳などの滑稽文学や...
通商司は、明治新政府の貿易政策を所管する官庁一機関として明治二年に設置され、その後、産業育成、金融など広範な政策領域を担った。その政策展開は、通商会社・為替会社の設立を通じて、会社・銀行という近代資本...
戦後日本社会の構造を規定したと考えられるいくつかの要素に、「農地改革」、「高度成長」、「都市化」という現象がある。これらのキーワードを結ぶ視点として、「宅地行政」をとりあげ、とくに高度成長期に、どのよ...
110009751946この研究ノートは、緊急・開発援助に携わる国際非政府組織(INGOs)が多様な利害関係者に説明義務(アカウンタビリティー)を果たす上で抱える組織運営の課題について考察することを目...
研究の概要(和文):スイスでは、2000 年前後から中山間地を中心とした条件不利地域に対する地域政策の体系が全面的に見直され、2008 年から新しい地域政策体系(Neue Regionalpoliti...
鎖国当時西欧先進文化への唯一の窓口だったオランダは、日本と400年の交流の歴史があるが、今日でもオランダの政治経済及び都市政策上の取り組みから我々が学ぶことは多い。このうち本稿では、先ず政治経済の面で...
application/pdf本稿では、従来個別の地域に即して蓄積されてきた神職組織研究を相互比較することによって、近世の神職組織の存在形態とその特質を解明した。対象は、これまでの研究が触頭―触下とい...
16世紀から19世紀にわたり、西欧諸国に強大な封建制度が敷かれ、幾多の絶対王朝が君臨した。その中でオランダは16世紀に入り商人を中心に民主的政治を強め、市民が自治平等の立場で協力しあい、海面下を干拓し...
application/pdf本論文は,近年の日本で極めて広範な対象を文化資源化している「近代化遺産」をめぐる動きを明らかにすることを目的として,とくに軍事施設までもが文化資源化される現象を取り上げた...
研究の概要(和文):本稿では、震災後の地域社会における中小企業の実態を分析した。復興支援は、マクロレベルで見れば一定の成果をあげているが、個々の地域においては様々な課題を抱えている可能性が高い。そこで...
application/pdf本稿では、まず日本の近代化のなかで「精神病」という病がいかに「医療化」されてきたのか、そして精神病者をいかに「病院収容化(施設化)」してきたか、その要因について明らかにす...
application/pdf契約文書は朝鮮時代の私文書のうち最も伝存量が多く、伝存時期が広範囲にわたっており、授受者の身分の幅も広い文書だと言える。その中でも割合の大きい文書が土地売買文記である。土...
application/pdf旅行史研究は多様化しているが、基本史料である旅行案内書の総合的研究はこれからの分野のようである。本稿では旅行案内書を分類して通史的に捉え、その成立と変容について述べた。な...
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